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[C22] むぉ

数の子ですね数の子ですねっ
クアットロしっかり味出とります

これってタイトルに(1)ってあるのは続き物ってことですかね?
  • 2007-11-07
  • もっち
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[C23] 数の子(笑)

>もっちさん
 はい、数の子にございます。
 クアットロ、本編でも濃いですよねー。

 こちらは前後編になってます。
 次回で完結の予定ですので、
 そちらも是非よろしくお願いしますっ。

[C24] 無題(笑)

数の子好きですよ。
しかも初出で脚光浴びてるチンクとクアットロが特にですねン。
クアットロみたいなキャラはいつでも好きですよぅ。……いや、変な意味でなくてですね?(汗

楽しみに待っとりますー
南の方に住んでたら幸いですが、急激に寒くなってきとりますんで、ご無理なさらーずペース保持でででで。
  • 2007-11-08
  • もっち
  • URL
  • 編集

[C25] ありがとうございます

>もっちさん
 クアットロは、実にいい敵キャラしてましたね。
 ナンバーズの中で一番活き活きしてたかも……
 数の子たちはいい素材だっただけに、出番が少なかったのが惜しまれます。

 本当に、最近寒くなりましたね。
 例年通りのはずですが、今までが暑かっただけに、余計にそう思います。
 お互い、体調には気をつけましょうっ。

[C26]

こんばんは、初めまして。Rhythm Fiveさんのところから噂を聞きつけ、トンデキマシタw
作品みな、魅力的でつい引き込まれてしまい、掲載なさっている分一気に全部読ませていただきました><いつもはrom専なのですが感極まり書き込みをば・・・w
特に気に入ったのがザフィの日常です。彼視点の作品はなかなかないので新鮮で、大変面白かったです。
新作はA`sとStSを繋ぐ話のようですね。楽しみにしています(`・ω・´)b
  • 2007-11-12
  • 子狸
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  • 編集

[C27]

>子狸さん
 初めまして。
 遊びに来ていただいてありがとうございます!
 一気に全部とは……猛者ですね(笑)。
 書き込みまでしていただけて、光栄ですっ。

 ザフィは皆さん楽しんでいただいているようで、きっと彼も喜んでいることでしょう(笑)。
 しばらくはザフィ日常シリーズがメインになると思いますので、まったり読んでいただければと思います。
 「白雪の舞う空」に関しては、当サイトにしては珍しい路線ですが、
 短めながらも色々と挑戦した部分もあるので、よろしければ是非読んでくださいな。
 
 今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m 

 P.S. しかし、有名なサイトさんからいらっしゃいましたねー。
    甘い話あり、切ない話ありで、クオリティも非常に高く、素敵なサイトさんですよね。

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白雪の舞う空 (1)

 空が好き。
 どこまでも広がって、何もかもが、つながっている気がして。
 地上も好き。
 自分が生まれて、羽根を休めて。そして、還る場所だから。
 みんな――みんな、大好き。
 だから、私は――

「――は、なのは」
「……ふぇっ」
 優しく肩を揺すられて、高町なのはは驚きの声とともに目を見開いた。周りを見渡すと、彼女の友人たちが机をとり囲んでいる。なのはの肩に手を置いていた少女が、代表するように口を開いた。
「もうHR終わったよ、なのは」
「フェイトちゃん――そ、そんなに寝てた、私?」
「うん、そりゃもう。まっすぐ前向いたまま、目だけ閉じて。悟りをひらいたって感じ?」
 なのはの言葉に、アリサが口元を猫のように緩めて返事をする。
「今週の居眠りキャラは、なのはに決定ね」
「あう……」
 眉を八の字にするなのはを見て、クラスメートは一斉に笑った。
「でも、なのはちゃんがそんなにねむそうなの、珍しいね。やっぱりお仕事?」
「なのはちゃんは、私らの中でも特別重労働やからなぁ」
 すずかが目をまたたかせて小首を傾げ、はやてが腕を組んで答える。なのはも頬をかきながら、曖昧に返事をした。
 自覚はないが、疲れているのだろうか。
 確かにここ数日は睡眠時間が四時間を切っているし、普段も他の子たちと比べて休んでいるとは言い難いが――
 首をひねるなのはのポケットで、携帯電話が鳴る。彼女は友人たちに謝りながらも応答した。
「もしもし――はい。ええ、分りました。――え、ヴィータちゃんと一緒ですか?うわぁ、久しぶりかも」
 電話の内容は、今日の仕事。先程発見された遺失物の調査依頼だった。
 急な出勤や業務の変更は、さほど珍しくはない。今回は友人も同じ任務ということだから、なのはにしてみれば、むしろ喜ばしいことだ。
 挨拶を言って通話を切ると、アリサの呆れた視線が突き刺さる。
「労働基準法って、そっちの世界にはないのかしらね……」
 彼女の良識的なつぶやきに、管理局勤務の三人はそろって苦笑した。
「にゃはは、大丈夫。頑丈なのが取り柄なんだから」
 力こぶをつくる仕草でアピールをすると、フェイトが大きなため息をつく。
「なのははいつもそうだから、逆に心配だよ……」
 心配性な彼女の台詞に、なのはは再び苦笑した。気を遣ってくれるのはありがたいが、余計な心労をかけるのは心苦しい。放任するくらいの気持ちでいてほしい、となのはは時々思う。
「もー。皆、気にし過ぎだよ。寝る子は育つって言うし、私もちょっと大きくならないとって」
「なんや、おっぱいの話なら、マッサージするとええらしいよ?」
「わ、わ。そういう意味じゃないよう!」
 にぎやかに話をかわしながら、なのはたちはコートを着て教室を出る。
 季節は冬。空は雪の降りそうな灰色だった。

    *

 身を切るような冷気の中、トーレは草むらの中から前方の遺跡を見つめていた。
 彼女のすぐ後ろには、二人の少女が待機している。全員が体に密着したスーツを装着し、そして、冷徹で、不穏な空気を身にまとっていた。
 もちろん、彼女たちは物見遊山に来たわけではない。父とも言うべき人物の依頼で、少女たちはその場に立っている。
 茶色の髪の少女が、丸い淵の眼鏡を押し上げながら口を開いた。
「――スキャン完了♪魔道師が計七名。内、AAAランク相当が一名、AAランク相当が一名、他はB以下、というところですわ」
 トーレはその情報に頷きながら、前方の遺跡を見た。
「やはり時空管理局員だろうな。レリックを探し当てたか」
「そうですねぇ。発見はしていると思いますけど、識別不明のロストロギアと思っているんじゃないですかぁ?あの人たち、今まで、私たちの収集にはなーんにも関わってこなかったわけですしぃ」
「そうだな。その可能性が高い」
 分析をしていた眼鏡の少女の意見に、トーレは再び頷く。
 クアットロ――トーレの妹であり、数字の4を意味する名をもつその少女は、探索および分析能力に非常に長けている。天気の話でもしているような気楽な口調だが、的確な意見だ、とトーレは判断した。
「どうしますか、トーレ姉様。やはり、出てきたところを――」
 控えていたもう一人の少女が、トーレに問う。
「悩ましいところだな。襲撃して強奪するのは可能だろうが、リスクが高い」
「私たちの存在が公になるのは何かと不都合ですし、殲滅にしても無傷というわけにはいかないかもしれませんねぇ」
 トーレの意見に、鼻にかかるような声でクアットロが応じる。
「それに、チンクちゃんはまだ本調子じゃありませんし?」
 クアットロは横目でチンクと呼んだ少女を見た。否、恐らく見たのは少女の目だったろう。
 数字の5にあたるチンクは、銀髪が人目をひく容姿である。だがそれ以上に特徴的なのが右目につけている眼帯だった。
 それをつける必要に迫られたのは比較的最近である。距離感覚の鈍化は、チンクの戦闘能力低下に直結する。
「いや、大丈夫だ。精度は以前ほどではないが、多少のずれは問題ない」
 銀髪の妹は、クアットロに首を振って答え、姉の方は両手を胸の前で組んで小首を傾げた。
「あらん、頼もしい。でも、あんまり気負うと、また怪我しちゃうわよ?」
「――何か考えがあるのか、クアットロ」
 トーレは、気負った様子のない妹に話をふる。トーレ自身も既に作戦を考えていたが、妹の意見に難がなければそちらを採用するつもりだった。
 応える方も、姉の気持ちを汲みとるように、自信ありげに口元を緩ませる。
「よ・う・は。私たちの仕業ってばれなければいいんですよねぇ?今回は、このクアットロにお任せあれ」
 眼鏡をかけた妹は、トーレたちに向かって大仰に一礼し、艶やかに笑って見せた。

    *

「う~、さむーい」
 白い服の少女が、遺跡から出るなり首を縮める。ヴィータは軽くため息をついて応じた。
「こんぐらい、海鳴とそんなにかわんねーだろ」
「日本でも寒いよー」
 白い息を吐き出してから、少女が微笑む。その表情は年相応のあどけなさで、ヴィータは肩をすくめながらもかすかに唇を緩める。
 高町なのは。ニアーSランクの実力の持ち主で、武装隊の無敵のエース。
 三ヶ月という短い期間で管理局の研修を終え、それからまだ一年足らずの彼女は、既に将来どころか即戦力としても期待され、十二分の活躍をしている魔道師だ。
 とかく背びれ尾びれの付きがちな噂話にも、彼女の能力および実績は全くひけをとっていない。
 更にその人材が、若干十一歳の少女だというのだから、人々は二度驚く。
(ま、はやての方がすげーんだけどな)
 そう考えて一人うなずくヴィータに、なのはは何事かと興味津津の顔を向けた。ヴィータは、部隊のエースをにらみつけて牽制する。ヴィータに言わせれば、なのはに関して一番のオカルトは、そんな優秀な魔道師が、普段は天真爛漫な、ごく普通の女の子だということであった。
「さ、体が冷えちゃう前に帰ろっか」
 なのはは、そう言ってヴィータに柔らかに笑いかける。二つにまとめた彼女の髪が跳ねるように揺れて、どこか小動物のような雰囲気をかもしだす。もっとも、例え百獣の王だって、彼女を獲物にしたりはしないだろう。
 そんな空想はさておき、彼女の言葉に反対する理由はない。ヴィータはうなずいて、周りの局員を促した。
 ヴィータたちは飛行魔法を行使して、移動を開始する。
 分厚い雲から漏れ出すように雪がちらついて、辺りを白く塗りつぶしていた。
 耳鳴りのしそうな寒気が、身に染み込んでくる。なのはの台詞ではないが、確かに、任務に対するモチベーションを向上させる天気ではなかった。
「まぁ、こんな日はおでんとか食いたいよな」
「あ、いいねー」
「その前に、さっさとそいつを送還しないとな。アンノウンのロストロギアなんて、持ってて気分のいいもんじゃねーし」
「そうだね」
 ヴィータの台詞に頷き、ケースを抱えなおしたなのはは、妙に嬉しそうにくすくすと笑う。
「なんだよ」
「ヴィータちゃん、何だかお姉ちゃんみたい」
 頬が熱くなるのを感じて、思わずヴィータは声を荒げた。
「うっせー!任務中なんだからな、真面目にやれってんだ!」
「はーい」
 なのはの笑い混じりの返答に、他の局員もつられてふき出す。目を細めながら視線を向けると、彼らは慌てて表情を正した。
 全員、模擬戦で根性を叩きなおしてやろうか――
 仏頂面でそんな考えを巡らせている彼女の知覚に、ノイズが走った。
「――ヴィータちゃん」
「ああ、分かってる」
 白い服の少女の声に、ヴィータは前方を見据えたまま答える。
 自分たちの行く手を遮るように、正体不明の浮遊物体が二ダース程度。目的は分からないが、明らかに待ち伏せだ。
「中継、現場の画像を送信します。未確認体が二〇機強――」
 通信員がデータの確認をしている間に、未確認が動きを見せる。
 前方から砲撃が二射。
 魔力の帯が、うなりをあげてヴィータたちに迫った。
『protection』
 なのはが、魔力障壁で砲撃を遮断する。
 その間にも敵影は瞬く間に増え、ヴィータたちを取り囲んだ。
 カマキリを連想するような、細身の体に鋭い刃。
 材質は明らかに無機物の輝きを放っているが、脈打つような動きは生物のようでもある。
 それらは、群がるようにヴィータたちとの距離を詰めてきた。
「こいつら……いつの間に」
「――中継から危険認定!破壊停止許可が出ました!」
「うし、行くぜ」
 ヴィータは左手をひらめかせ、鉄球を取り出す。
 彼女は右手の鎚で、それらを次々と打ち出した。
 飛来する鉄の塊に打ち抜かれ、敵の何体かが地に落ちていく。
 同時に、ヴィータの頭上を通っていった桜色の光球が数体を撃墜した。
「強さ自体は大したことねーな」
「うん――」
 ヴィータのつぶやきに、なのはが生返事をする。
 なのはの考えていることは、恐らくヴィータと一致していただろう。
 単体の戦闘能力よりも、数の方が不気味だ、と。
 一目で確認できるだけで、その数五十体。
 どこからわき出てくるのか、敵影はいまだに増え続けている。
 原因は何か、とも考えたが、彼女はすぐに思考を切り替えた。
 敵の数は正体同様に不明。しかし確実に分かることが、ひとつある。
 それは、有限であるということ。
「アイゼン!」
『Ja. Raketenform』
 ヴィータの声に、彼女のデバイス、グラーフアイゼンが応える。
 カートリッジが充填され、鉄槌の先端を鋭いスパイクに変形させていく。
「どれだけいようと――」
 噴出する橙の魔力が、流星のように少女を地上へ導く。
「全部、ぶっつぶすだけだっ!」
 未確認の機体がうごめく中に、一撃。
 地面がクレーターのようにえぐれ、十を超える敵が吹き飛んだ。

    *

「そうそう。いい調子よ、お子様たち」
 クアットロは、唇を歪ませる。
 彼女の操作する兵器たちは、一秒ごとに数を減らしている。しかしクアットロは一向に意に介さない。
「雑魚の相手は、あれでじゅーぶん。さ、そろそろ出番よ、チンクちゃん」
 隻眼の少女が、うなずきながら両手にナイフを構えた。
 ランブル・デトネイター。
 チンクの先天固有技能であるその能力は、彼女の武器に付与することで最大限の効果を発揮する。
 具現する現象は、爆発による破壊。
 その攻撃性能は、クアットロも――そして恐らく姉妹の全員も信頼をおいている。
 例えば、はるか遠方にいる魔道師を一撃のもとに屠るくらいは、造作もないことだ。
 不意打ちで一人。
 残ったもう一人も葬れればよし、さもなくばパニックにまぎれてレリックを奪い取ってもよし。
 仮に失敗したとして――爆炎にまぎれ、更にクアットロの能力を発動させた環境で、トーレの動きを把握できるものは存在しないだろう。
「いきますわよん――電子が織りなす嘘と幻。銀幕に潜む不可視の実体、気付けるかしら?」

    *

 真後ろで、爆発音がして、ヴィータは反射的に振り返った。
「な――」
 何もないはずの場所が小さく、しかし確かにえぐれている。
(罠!?それとも遠距離攻撃か――!?)
 周囲に視線を走らせた彼女の目の前で、唐突に無数のナイフが展開された。
 障壁を作り出すよりも早く、その刃が動き出す。
(ヴィータちゃん!)
 彼女の目の前に、なのはが立ちふさがる。
 災いすべてを妨げんとばかりに、白の盾が空間に広がった。
 ナイフが次々とバリアにあたり、爆散していく。
 圧倒的な防御力。
 なのはが「不屈」とよばれる所以の一つだろう。
 だから。
 彼女の白の服にナイフが突き刺さっているのが目に映っても、ヴィータは気付かなかった。

「え――」
 そう呟いたのは、自分だったろうか。
 弾けるような音が、小さく、しかし確かに聞こえて。
 彼女の太股から火花が散り、態勢が崩れる。
 肩と、脇腹に一回ずつ、
 鮮やかな朱の光が、花のように咲く。
 彼女のデバイスが、放り出されるように宙に舞う。
 糸の切れた人形のように、白の体が膝をつき、
 ひざまずいた彼女の、その華奢な首を、刈りとるように、
 迫っていた金属色の鎌が、振り降ろされ――

「うあああああああああ!」
 少女の咆哮が、響き渡る。
 カートリッジをロード。
 一瞬後には、なのはに襲いかかった未確認体を、跡形もなく粉砕する。
 そのまま、彼女は敵の中に飛び込んでいく。
 撃ち抜き、
 ちぎり飛ばし
 叩き潰し――
 時間にすれば、三十秒程度。
 彼女が我にかえる頃には、敵影はいなくなっていた。
 九割方をヴィータ一人が撃墜し、その残骸が地に散らばっている。
 しかし、彼女はそれらには目も留めない。
「なのは、なのはっ!」
 横たわる少女に、一直線に駆け寄る。
 白のバリアジャケットは所々が黒く焼け焦げ、下の肌も、一目で重傷だと分かるくらいに変色していた。
「おい、しっかりしろ!」
 怒鳴るようなその声に、なのははゆっくりと顔を向ける。
 赤。
 見慣れているはずのその液体が、額から流れ出ているのを見て、膝の力が抜ける。
 なのはは浅い息を繰り返して、それでも小さく笑った。
「あは――ごめん――ちょっと、失敗、しちゃった――」
 ヴィータは、歯をくいしばって首を振る。
 そんなことはどうでもいい。
 大丈夫なのか。
 口にしようとした言葉は、理解しがたいことになのはの口から紡がれる。
「ヴィータちゃんは、大丈夫……?」
 どうして、彼女は。
 こんな怪我を負ってなお。
 他人のことを心配しているのだろう。
「馬鹿野郎っ、あたしのことなんて、どうだって――」
 言葉に詰まって、ヴィータは唇をかむ。
 振り返って、叫ぶように言った。
「医療班を呼べっ!お前とお前はコイツの手当て!残りの奴は周囲に警戒しながらこの場で待機!」
 部隊の全員が、雷に打たれたように一斉に動き出す。
 重傷者がなのはだけだったのはまだましだった、とヴィータは後日思ったが、この時の彼女は、目の前の少女のことで頭が埋め尽くされていた。
 誰かがすぐに応急手当てを始めてくれていたはずだったが、そのこともはっきりとは覚えていない。ただ、少女が今にも消えてしまいそうだったこと、それだけは嫌というほどに鮮明に刻まれている。
 なのはが、身じろぎをしながら小さくうめいた。
「どうした!どこか痛いのかっ」
「――ちょっと、寒い、かな」
 ヴィータは、なのはをそっと抱き起こす。
 成長期とはいえ、成人からは程遠い、子供の体。
 自分よりもずっと幼い少女は、粉雪のように軽く――儚くて。
「医療班、何やってんだよ!」
 早くしてくれ。
 でないと――
「コイツ、死んじまうよ――!」
 いやだ。
 そんなのは、嫌だ。
 いつも、憎らしいくらいに明るくて、無邪気で、
 太陽のように、暖かく、優しい。
 それを失ってしまったら、自分はきっと――
「だいじょうぶ、だよ、ヴィータ、ちゃん。わたしは――だい、じょうぶ、だから」
 うわごとのように、なのはは言葉を繰り返す。実際にヴィータを認識しているかどうかも定かではなかった。
「何でだよ――」
 何故、彼女が、こんな目にあわなければいけないのか。
 分かりきっている。これはそういう仕事だからだ。
 だから、自分のような護衛が必要なのだ。
 なのに――
 赤の滴が、なのはの額から、頬を伝い、ヴィータの掌に落ちる。
 血に染まっていくその手は、今も何もできていない。
 出来ることは、ただ――
 壊す、ことだけ。
 とどめることも、まして癒すこともできず。
 腕の中からすり抜けてしまいそうな少女を、ただ、抱えていることだけ。
「ちくしょう――っ!」
 絞るような叫びが、喉から漏れる。
 彼女の声は、焼け焦げた地面と振り続ける雪に染み込んで、誰にも届くことはなかった。



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6件のコメント

[C22] むぉ

数の子ですね数の子ですねっ
クアットロしっかり味出とります

これってタイトルに(1)ってあるのは続き物ってことですかね?
  • 2007-11-07
  • もっち
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[C23] 数の子(笑)

>もっちさん
 はい、数の子にございます。
 クアットロ、本編でも濃いですよねー。

 こちらは前後編になってます。
 次回で完結の予定ですので、
 そちらも是非よろしくお願いしますっ。

[C24] 無題(笑)

数の子好きですよ。
しかも初出で脚光浴びてるチンクとクアットロが特にですねン。
クアットロみたいなキャラはいつでも好きですよぅ。……いや、変な意味でなくてですね?(汗

楽しみに待っとりますー
南の方に住んでたら幸いですが、急激に寒くなってきとりますんで、ご無理なさらーずペース保持でででで。
  • 2007-11-08
  • もっち
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[C25] ありがとうございます

>もっちさん
 クアットロは、実にいい敵キャラしてましたね。
 ナンバーズの中で一番活き活きしてたかも……
 数の子たちはいい素材だっただけに、出番が少なかったのが惜しまれます。

 本当に、最近寒くなりましたね。
 例年通りのはずですが、今までが暑かっただけに、余計にそう思います。
 お互い、体調には気をつけましょうっ。

[C26]

こんばんは、初めまして。Rhythm Fiveさんのところから噂を聞きつけ、トンデキマシタw
作品みな、魅力的でつい引き込まれてしまい、掲載なさっている分一気に全部読ませていただきました><いつもはrom専なのですが感極まり書き込みをば・・・w
特に気に入ったのがザフィの日常です。彼視点の作品はなかなかないので新鮮で、大変面白かったです。
新作はA`sとStSを繋ぐ話のようですね。楽しみにしています(`・ω・´)b
  • 2007-11-12
  • 子狸
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[C27]

>子狸さん
 初めまして。
 遊びに来ていただいてありがとうございます!
 一気に全部とは……猛者ですね(笑)。
 書き込みまでしていただけて、光栄ですっ。

 ザフィは皆さん楽しんでいただいているようで、きっと彼も喜んでいることでしょう(笑)。
 しばらくはザフィ日常シリーズがメインになると思いますので、まったり読んでいただければと思います。
 「白雪の舞う空」に関しては、当サイトにしては珍しい路線ですが、
 短めながらも色々と挑戦した部分もあるので、よろしければ是非読んでくださいな。
 
 今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m 

 P.S. しかし、有名なサイトさんからいらっしゃいましたねー。
    甘い話あり、切ない話ありで、クオリティも非常に高く、素敵なサイトさんですよね。

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プロフィール

鳳 珠志

Author:鳳 珠志

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INDEX

ごあいさつ
ことの葉インフォメーション
■長編
 ・魔法少女リリカルなのは -PS-
   第1話 (1) (2)
   第2話 (1) (2)
   第3話 (1) (2)
   第4話 (1) (2)
   第5話 (1) (2)
   第6話 (1) (2)
   第7話 (1) (2)
   第8話 EP
 ・白雪の舞う空
  (1) (2)

■短編
 ・桜の咲く季節
 ・少年少女の主張
  (1) (2) (3) (4)
 ・守護獣ザフィーラの日常
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
  (11) (12) (13) (14) (15)
  (16) (17) (18) (19) (20)
  (21) (22) (23) (24)
 ・守護獣ザフィーラの日常 Sts
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
  (11) (12) (13)
 ・守護獣ザフィーラの任務
  (1)
 ・打ち上げ花火
 ・あの子になりきり!
 ・リーダーへの道
 ・あだなをよばせて
 ・深夜のたたかい
 ・サンタの住む場所 - 23日 -
 ・サンタの住む場所 - 24日 -
 ・サンタの住む場所 - 25日 -
 ・芸術の新春
 ・決戦前の共闘
 ・なのラジ - ことの葉放送局 -
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
  (11)
 ・大人への距離
 ・雨とぬくもり
 ・感謝をあなたに
 ・琥珀色の安らぎ
 ・その手は小さくとも
 ・マーメイド宣言
 ・ある夏のひまわり
 ・ちょっと大きな一日
 ・巡る秋風
 ・平日の聖夜
 ・プレゼント・フォー・ユー
 ・夜まではまだ少し
 ・シーツ越しの気持ち
 ・二房の髪

■頂き物
 ・花かんむりとお姫様

■web拍手
 ・全く脈絡のない会話集
 (1) (2)
 ・お返事
 (1) (2) (3)

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