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[C199]

ザフィーラの自爆がなんとも乙ですね。

>やはり他人の恋愛ごとには首をつっこむべからず

突っ込まなくても、同じ目に逢うのでは?
それがザフィのアイデンティーでしょう。

[C204]

>??さん
突っ込まない場合は突っ込まれるので、結果は同じですね。
まさにザフィークオリティ!
ザフィーラ「……不本意だ」

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守護獣ザフィーラの日常 Sts (8)

 世の中には、知らない方がいいということが往々にしてある。
 無知は罪、と唱えるむきもあるだろう。しかし、無知こそ武器という局面も確かに存在するのだ。
 私、盾の守護獣ことヴォルケンリッター・ザフィーラは、まさしくそんな場面に出くわしていた。
 ここは聖王教会。現在、私は通路の真っただ中におり、そこからは広場が見える。そしてその一角には、一組の男女が顔をそろえていた。
 一人は高町なのは。言わずと知れた、時空管理局武装隊のエースオブエースだ。彼女がここにいること自体はさほど不思議なことではない。恐らくヴィヴィオに関することだろう。
 しかし、彼女が語りかけているもう一人は、この場にいるのは珍しい。
 優しげな顔立ち、長いライトブラウンの髪。スーツ姿でなければ女性に見えなくもない風貌の人物。しばらく会っていないが、彼には見覚えがある。
「あ、そうそうユーノくん。この前ね――」
 やはり、というべきなのだろうか。私はかろうじて聞き取れた男性の名前を聞いて、小さくため息をついた。
 常識的に考えて、男女が親しげに話しているところを見たところで、特に問題はない。そもそも二人は十年来の幼なじみであり、お互いをにくからず思っていたとしても、強いきずなで結ばれていたとしても不自然ではない。そして、仮にそれが恋愛に発展したとしても、咎めるべきことはないだろう。
 問題があるとすれば、それを私が知ってしまったということだ。
 男女関係は、私の最も苦手とする分野である。自分自身のことはもちろん、他人からの相談を受けたとしても、さして力になれるとは思えない。だから、それを知ることは不要なリスクを負うだけなのである。
 そう、例えば――
「あ、ザフィーラ」
 こんな時、だ。
 彼女の穏やかな声に、私は音がしそうなぐらいにぎこちなく振り返った。
 長い金髪に、黒のリボン。見慣れた機動六課の制服。
 本局執務官――フェイト・ハラオウン。
 今この場で、最も出会いたくない人物だった。
 何故私がそう思うのかはご想像にお任せする。私自身もうまく説明できる自信がない。
 ただ、私の本能がアラームを鳴らしているのは間違いないことで、暑いわけでもないのに汗が全身から吹き出るのを感じた。
「貴方がここにいるということは、はやても来てるのかな。六課の外で会うなんて不思議な感じだね」
 ついでに、なのはもここにいます。
 などと、もちろんそんなことは口に出せるわけもない。
 柔らかな笑いを見せるフェイトに対して、自然なそぶりを必死に装う。彼女の注意をこちらにひこうと、何気なく質問を試みた。
「そうだな。お前の方はカリム殿に用事か」
「うん。なのはも一緒に来たんだよ」
 返ってきた答えでいきなりKO直前。
「そ、そそそそうか」
 私の裏返った声に、彼女は小首を傾げた。

「そうだ、ザフィーラ……ナノハミナカッタ?」

 その何気ない質問が、私の全身を強張らせる。
「い、いや。全然全くちっとも見なかったし、心当たりもない」
「ドウシタノ?ナンダカ、ヨウスガヘンダヨ……?」
 底冷えのする声が私を縛り、体が、勝手に震えた。
「……ソトニ、ナニカガアルノ?」
 彼女はそう言って、整った顔を広場に向けようとする。
 どうして、それが分かったのだろう。
 しかし今はそんなことは問題ではない。
 私は全力で飛び上がり、窓に張り付いた。
「……」
 言いようのない沈黙。
「――えい」
「わっほう!?」
 フェイトの指が私の脇腹をつつき、私は反射的にずり下がる。
 彼女が息をのむ音。
 もう駄目だ、と思った。
 今までありがとうございました、主殿……
「誰かと思えば、ユーノだ。ふふ、こんなに揃うと同窓会みたいだね。アルフも呼んだら喜ぶかな」
「――ぬ?」
「え?」
 私たちは、どちらともなく顔を見合わせる。
 先に硬直から脱したのは彼女の方だった。
「えーと……もし違ったら忘れてほしいんだけど……私、怒ったりしないよ?」
 おずおずと言い出す彼女に、私はまばたきを返す。
「ユーノとは割と最近、なのはも含めて会ってるし、彼はなのはの大切な友達で、魔道士としての師匠でもあるし」
 『友達』を強調したように聞こえたのは私の気のせいだろうか。いや、邪推だ、きっと。
 私がとても口にできないツッコミを考えている間に、彼女は続きを言葉にする。
「それに何より――なのはが、楽しそうだし」
 ちょっと複雑だけど、と彼女は付け加えて、淡く微笑んだ。
「――そうか」
 私は返す言葉がなくて、ただ頷く。
 そして、先程までの行動と思考を、恥じた。
「ところでザフィーラ。一応の確認だけど」
 私の髪の毛が逆立つ。
 肌がぴりぴりとして、思わず一歩後ずさる。
 それらの感覚が決して錯覚などではなく、電気による物理的な現象の結果なのだと気づいた時には、目の前の少女は三角形の金属を手にしていた。
「さっき、どうして私になのはたちのことを隠したのか……キカセテホシイナ」
「ま、待てフェイト!やっぱり怒ってないか!?もの凄く八つ当たりっぽ#$%&!!!」
 電撃が私の体を貫き、珍妙な悲鳴が通路に響く。
 女性が怒っていそうな時、それを確認してはいけない。
 そう教えてくれたのは、主殿だっただろうか。
 自分の記憶を走馬灯のようにめぐらせながら、私はしばらくの間、脊髄反射で踊り続けた。
 教訓。やはり他人の恋愛ごとには首をつっこむべからず――
 と、分かっていて巻き込まれれば世話のない、というお話。おそまつ。







2件のコメント

[C199]

ザフィーラの自爆がなんとも乙ですね。

>やはり他人の恋愛ごとには首をつっこむべからず

突っ込まなくても、同じ目に逢うのでは?
それがザフィのアイデンティーでしょう。

[C204]

>??さん
突っ込まない場合は突っ込まれるので、結果は同じですね。
まさにザフィークオリティ!
ザフィーラ「……不本意だ」

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鳳 珠志

Author:鳳 珠志

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ごあいさつ
ことの葉インフォメーション
■長編
 ・魔法少女リリカルなのは -PS-
   第1話 (1) (2)
   第2話 (1) (2)
   第3話 (1) (2)
   第4話 (1) (2)
   第5話 (1) (2)
   第6話 (1) (2)
   第7話 (1) (2)
   第8話 EP
 ・白雪の舞う空
  (1) (2)

■短編
 ・桜の咲く季節
 ・少年少女の主張
  (1) (2) (3) (4)
 ・守護獣ザフィーラの日常
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
  (11) (12) (13) (14) (15)
  (16) (17) (18) (19) (20)
  (21) (22) (23) (24)
 ・守護獣ザフィーラの日常 Sts
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
  (11) (12) (13)
 ・守護獣ザフィーラの任務
  (1)
 ・打ち上げ花火
 ・あの子になりきり!
 ・リーダーへの道
 ・あだなをよばせて
 ・深夜のたたかい
 ・サンタの住む場所 - 23日 -
 ・サンタの住む場所 - 24日 -
 ・サンタの住む場所 - 25日 -
 ・芸術の新春
 ・決戦前の共闘
 ・なのラジ - ことの葉放送局 -
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
  (11)
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 ・感謝をあなたに
 ・琥珀色の安らぎ
 ・その手は小さくとも
 ・マーメイド宣言
 ・ある夏のひまわり
 ・ちょっと大きな一日
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 ・平日の聖夜
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 ・夜まではまだ少し
 ・シーツ越しの気持ち
 ・二房の髪

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